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8年生修学旅行~能登の現状について[2024年8月]

今年度で8年生は初中等部修了となりますので、沢山の特別な行事があります。
まず1つ目は修学旅行です。

年度の始めは9月を予定していましたが、1月に能登半島地震が起き、常に災害に見舞われる日本に生まれ住んでいる私たちとして、災害を理解し、その手助けとなれたら中学生の学びとしてどうだろうと思いました。

そうであれば9月にはもう支援活動などは何も行っていない可能性もあるということで、7月11日~15日に実施することを決定しました。

そして金沢市で活動しているフリースクール、そしてNGOで支援している方々にコンタクトを取りました。
まだ幼い彼らが被災地でボランティア活動というのはハードルが高いので、同年代の生徒たちと触れ合いながら、イベントに参加し楽しく活動できたらと思って計画を立てました。

さらに生徒たちと相談して、訪れる場所を滋賀県と石川県に決定し、出発前に事前学習を行いました。
滋賀県の地理的なこと、歴史的なことを学びました。
特に歴史については、日本史で幕末まで行いましたので、天智天皇から、織田信長、彦根城藩主井伊直弼についてまで幅広く学びました。

そして石川県金沢市については、加賀藩の前田利家について学びました。
滋賀県・石川県で活動してきたことは、生徒たちがまとめましたので、ご覧ください。


私は、被災地NGO共働センターの拠点で活動している増島さんからお聞きしたこと、能登の現状について、付け加えてお伝えします。

13日の午後に七尾市のゲストハウスに宿泊し、そこから近くにあるNGOの方とお話をすることになっていました。
能登鉄道で降りた駅近くのいくつかの建物は、屋根の破損を隠すようにブルーシートがかかっている家屋(これは七尾でよく見られました)、そして中が壊れて使えなくなっている建物も近くにありました。

地震以前は海の幸が豊富で、田舎町ながらいくつかのレストランがありましたが、営業しているところは1つもありませんでした(ランチまでの営業は1つありましたが)。
私たちが宿泊したゲストハウスも、私たち以外の宿泊者はいませんでした。

なので、ドラッグストアーで買い物をして夕飯というハプニングもありました。
買い物に行く前に、NGOの拠点を訪問しました。
そこは物資の供給所や被災した方々が集うスペースなどがありました。

物資としては、マスク、水のいらないシャンプー、レトルト食品、皿、カップなど生活に必要な物が置いてありました。
また、地元のお子さんを連れた方、年配の方がお茶を飲んだり、ゆっくりされていました。

そして、関東の方からボランティア活動をしている大学生や、連休を利用して若い会社員の方も支援のために来ていました。
彼らは各自家用車に4、5人くらいに分かれて、片付けやお掃除の手伝いが必要なお家に向かうところでした。

若者たちが生き生きとしながら働く姿勢は、見ていて温かいものを感じました。
担当の増島さんが、忙しい中、震災についての話をしてくれました。


元旦に地震が起こって、交通が遮断してしまう危険性があったので、政府がボランティアの受け入れに消極的で、「まだ来ないで欲しい」という報道がなされていたかと思います。
そのせいで、復旧作業にかなりの遅れが出てしまったようでした。

また、行政の活動とは異なり、被災された方の声に直接耳を傾けて活動し、地元の人々にとってもなくてはならない支援を展開しているとのことでした。
前の週には、そこでイベントを開催したそうです。

驚いたことは、「水の復旧は完了しました」と報道されていたのですが、実情は各家庭の水道管の問題があり、水が使えない家庭も未だにあるとのことでした。

次に、七尾市のゴミの受け入れが7月いっぱいで終了するとのことでした。
まだたくさんの災害によって発生したゴミがあるにもかかわらず、なぜなのだろうと思いました。
そのために、沢山のボランティアの方が片付けに出かけていたのです。

他にも、行政からの助成金について、過疎化している能登の復興の難しさなど、様々な問題を抱えながら日々奮闘しているNGOの方々に心を動かされました。

神戸でNGOを立ち上げた代表の方は、自分たちが阪神大震災のとき、沢山の支援によって復興できたことから、
被災地での活動を始めたそうです。


修学旅行から戻ってきて、2学期初めに能登半島地震についてさらに学びました。災害を理解し、社会の中で助け合うことの大切さを感じる最初の一歩になってくれたらと思います。

もしご興味のある方がいらっしゃったら、お声かけください。

8年生担任 坂根幸子 

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